ガラスの割り方、っていうのがあるんです。ここでは、2つだけあると覚えて下さい。
・こじ破り
・打ち破り
ドライバーなどで音を出さないようにガラスを破壊し、まわりに気づかれないよう、密かに侵入しようとする方法。
イメージは、ドライバーでこそこそと・・・。
破壊音を気にぜずにガラスを破壊し、住人や警備員などが駆けつける前に、数分で目的を達成しようとする方法。
イメージは、ハンマーでガンガン叩く・・・。
防犯ガラスは、合わせガラスでできています。
合わせガラスとはどのようなガラスなのでしょうか?
合わせガラスとは、2枚の普通のガラスの間に中間膜などのフィルムを挟み込んだガラスのことを指しています。
例えていうなら、ガラスのサンドイッチのようなものです。
2枚のパンが普通のガラスで中の具がフィルムといったところでしょうか。
これを私たちは合わせガラスと呼んでいます。車のフロントガラスはこの合わせガラスでできています。
防犯ガラスとは、字の如く泥棒対策のために作られたガラスです。
つまり割られにくいガラスということなのですが、それでは一体どのようなガラスが割られにくいガラスなのでしょうか?
一般の住宅でもっとも多く使用されているガラス。
しかし、短時間で破られ、防犯性能は期待できません。
ガラスの厚さ3ミリが一般的です。
型模様のガラスが使用され、視線を遮る機能をもったもの。防犯性能はフロート板ガラス同様、期待できません。
ガラスの内側を触るとザラザラ感のあるガラスです。ガラスの厚さ4〜約6.8ミリが一般的です。
火災時の延焼を防止する目的で金網を封入したガラス。
しかし、金網は容易に切断できるため、防犯性能は上の二つの板ガラスと同様、期待できません。
工事をされる方の中にも、網入りガラスが入っているから安心だと思われている方がいますがこれは大きな間違いです。
網入りガラスには防犯性能は期待できません!
フロート板ガラスを加熱・急冷して製造し、強度を高めたガラス。
割れにくく万一割れた場合は、ガラス全面が粒状になるので安全面での特長はあります。
その反面、防御力を失うため防犯性能は期待できません。
2枚のフロート板ガラスの間に中空層を設け、フロート板ガラスの約2倍の断熱性能をもったもの。
2枚のガラスを破るのに手間取ること、ガラス周辺がシールドされているためガラスの破片を取り除きにくくフロート板ガラスに比べると破りにくいものの、防犯性能は期待できるレベルではありません。
2枚以上のガラスを強靭な樹脂中間膜で接着して一体化したもの。割れてもガラスの破片が飛び散らず安全面に優れています。
さらに中間膜を厚くしたり、破りにくいポリカーボネート板などを挟んだりすることで、防犯性能を向上させることができます。
複層ガラスの片側または両側に合わせガラスを使用したもの。
断熱性能に優れているとともに、合わせガラスの中間膜を厚くしたり、破りにくいポリカーボネート板などを挟んだりすることで防犯性能をより向上させることができます。
もちろん防犯ガラスも割れるんです。
ただ、侵入者が割り始めてから中に入るまでの時間がかかってしまうんです。
先日お伺いしたお客様から「ガラスを割るのに時間がかかるけど、割られて中に入られたらだめでしょ?」といわれました。
下の円グラフを見て下さい。
侵入を諦めた時間
70%の泥棒(侵入者)が5分以内に諦めるといわれています。
10分以内と答えた侵入者は、なんと90%に達しております。
皆さん、玄関、勝手口などから鍵をこじ開けて侵入するものと思われています。ピッキング、サムターン回し・・・。
しかし実際はそうではありません。一戸建ての場合は「ガラス破り」の被害が一番多いのです。
下の円グラフをご覧下さい。
戸建て住宅の場合
一戸建てならなんと70%近くがガラス破りなのです。
ちなみに、鍵の掛け忘れが20%近くにも達しています。
皆さん、気をつけましょう!
防犯ガラスといっても、種類によって性能やお値段が大きく変ります。
ここでは、4種類についてご説明致します。
ガラスとガラスの間にある中間膜の厚さが30ミル(約0.76mm)であることから、セキュオ30といいます。最も低価格な防犯ガラスです。
(ドライバーでこそこそ割る)こじ破りには威力を発揮してくれますが、バール等での打ち破りにはあまり効果がないといわれています。
価格:1?あたり、2万8千円
ガラスとガラスの間にある中間膜の厚さが60ミル(約1.52mm)であることから、セキュオ60といいます。当店で最もよく売れている防犯ガラスです。
こじ破りはもとより、ある程度の打ち破りにも威力を発揮してくれます。
価格:1?あたり、3万6千円
ガラスとガラスの間にある中間膜の厚さが90ミル(約2.28mm)であることから、セキュオ90といいます。
防犯効果は上記のものと比べ高くなりますが、ガラス自体の厚さが増しすぎて、一般住宅の既存のサッシに入らないのが実情です。
価格:1?あたり、4万2千円
ガラスとガラスの間にポリカーボネート板を挟み込んだ防犯ガラスです。
特別な(スペシャル)という意味から、セキュオSPと名付けられています。
セキュオSPの特長は、ポリカーボネート板を使用しているため、薄いのにセキュオ90以上の防犯効果を発揮してくれます。
今あるガラスとすんなり取り替えられます。こじ破りはもとより、打ち破りにも大変威力を発揮してくれます。防犯レベルは大関〜横綱級。
価格:1?あたり、4万8千円